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写真は、身内の育てたサガリバナ、珍しい花です。
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緩和ケア病棟、病院によって取り組み方が違ってきますが、
自宅で看取る、という選択をした知人に少しでもお役に立てばと書いた記事です。
(過去記事)
今日は久しぶりにコロナについてまとめたものを持って
1時間弱の説明へ行ってきた。
コロナ禍で人の集まる場所へ外出をしたのは、ほぼ一年半ぶりかもしれない。
かたくなった頭に詰め込めるだけのものを詰め込み
物忘れがひどくなった脳を揺さぶりながら
自分の老眼のために用いた大きなスケッチブックを持って
コロナというウイルスについて
自己と非自己という免疫のシステムについて
マスク着用やガウン着用や
清潔ゾーン、不潔ゾーンの概念など
今更ながらではあるが
復習すること、整理整頓することで
少なくとも身近な人を守れる知識をシェアすること
を目指して話してきた。
緩和ケアとは離れている内容だが
最近、多くのことを同時にこなす力がなくなっていて
こちらで書いた文章をある方へ渡したいと思い書いています。
自宅で大切な方と最後の時間を過ごす。
客観的に考えると、残酷な時間である。
共に過ごす時間は大切な人であればこそ永遠であれ
と思うものです。
人は誰しも最後はこの世を離れます。
ですが、愛する人との時間は永遠なれ、とやはり思うものです。
とても辛いですが
貴重な時間をどのように過ごすか
答えはありませんが、少しでもお役に立てればと思います。
痛みを取ること
ペインコントロールが何にもまして優先すると思います。
痛みは死から逃れようとする人の体のSOS、サイン、
それが患者様の意識の最優先であり続ける限り
死という恐怖と対峙し葛藤していることになります。
ゼロではないが和らげ、緩やかにするというのが
緩和ケアの意図になります。
そして残り少ない貴重な時間の中で
クオリティーの高い時間をステロイド剤を用いて
導いていきます。
会いたい人に会う時間
ゆっくり家族水入らずの時間
ご本人の望まれる尊いひとときを
サポートする側が演出する、という努力も
とても大切な思い出になります。
がん細胞は貪欲です。
点滴も食事も健康な細胞へはいかず
がん細胞を太らせていきます。
過酷なようですが
緩和ケア病棟ではよほどでないかぎり点滴はしません。
患者様と過ごす時間の中で
スタッフが緩和ケアの手を差し伸べるのは
患者様と同様ご家族へのケアです。
痛みの棘にもがくご家族の心に寄り添い
ご家族が患者様に寄り添うのをあくまでも黒子として
手になり足になり知識を手助けし
最後まで伴走します。
誰かが必ず聞いてくれる
一人ではない
大切な人を看取るのにマニュアルはありませんが
看取りたい、という思いは
関わる方々の心を動かし
最上のことを提供しようとする輪になっていき、
ワンチームから、
唯一無二の時間が生まれていきます。
少しでもお役に立てればと思い
急ぎまとめてみました。