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投稿者:拝原 しげる
木造長屋三階建ての泊宿

 

 

 

(過去記事より)

 

大昔の話で写真は焼けてしまってないのだけれど

と、伯母から、月夜の下で聞いた話

 

私が珈琲を淹れてカステラ一切れを添えて、庭に置かれた椅子で

伯母をもてなした時のこと

 

この家は昔ね、三階建てだったんだよ

一階が馬小屋

二階が母屋

三階は客人が泊まる部屋

 

竹で編まれた縁側の先に、芭蕉に包まれた餅や燻製された蛸や烏賊が吊るして

あって、客人がいつでも食べれるようにしてあったらしい。

 

馬小屋では客人の馬が休んでいて、

客人をとても大切にするという風習があったらしい。

 

お金をとるお宿ではないので

子供がいなかったからできた話だ、と祖父母のことをそう叔母は話していた。

 

旅の人は神様の使いのような

村以外の知恵が行きかうわけだから、

今のようなTVやネットや電話ができるような時代ではないのだから

聞いていて、とてもロマンティックな気分になったのを覚えている。

 

門の入り口に今でもあるジャスミンの花や桃の木は

当時もあって、お茶になり、おやつだったりしたらしい。

 

泊まることで、

食も一緒にすることで距離も近くなる。

一期一会ばかりだっただろう時代

海を渡ってきた人が束の間の荷を解いて、心を休めて

また荒波を渡って、それぞれが目的地へ帰っていく。

 

「もう帰るの?」

 

今でも帰るとなると、ものすごく互いに切なくなる島を離れる時の誰もが口にする言葉

当時は今生の別れ、気を許しあった分、船出を見送るのは相当辛かったのかもしれない。

 

 

今では飛行機でいつでも飛んで会いに行ける。

それでも海外のような遠さを感じるから、

「もう帰るの?」 は今でも常套句

 

大昔の匂いがするような会話をしてくれる先輩はもうみな本当に旅立って誰も残っていない。

そう思っていたら従弟との久しぶりの会話で蘇った。

その懐かしさを再現しようと頑張っている様子だ。

私は文章で、彼は居場所で

よほどマレビトが残していった文化の残り香が心地よいのだと思う。

少しづつ文字起こし、始めています。

 

 

 

 

 

 

梅と雪

梅が咲き始めて鳥が集まってきたな、と思ったら昨日から大雪でした。

雪掻きを久しぶりにし、子供の送迎の車寄せ部分だけでもと頑張りましたが、

すぐにへたってしまいました。

 

だいぶ溶けてきました。

 

上京した年、一人でマンション周辺を除雪して通路を確保し終わったころ、

若いパパたちに子供たちが教えたようで、合流して、あっという間に周辺道路まで片づけた武勇伝伝があります。

 

女の人がこんなの見たことがない、というので

南国のさらに果てから上京したばかりで、雪が不思議で不思議で楽しくてやっているのだ、とカミングアウトすると、子供たちが喜んで雪だるまを作ったり投げたり、段ボールで滑ったり、パパたちは小さなかまくらのようなものを作って

挨拶を交わす程度の顔見知りがあっという間に隣人になった。

 

昨日も窓ガラスをがらっと開けると、

子供たちが雪で遊んでいる。

こちらをみて、「こんにちわ」 と大きな声であいさつをくれた。

嬉しくて手をふった。

 

私は寂しがり屋の甘えん坊だと子供の頃、姉や兄弟に決めつけられてしまった感があって、自分はそんな人だと諦めて生きてきた。

 

一人暮らしをしたことがない。

 

本格的なデビューは実は昨年の6月の終わり

 

末の子をどこに行くのも伴っていたが、急遽入院することになって、コロナ禍の時代のなか、面会もダメだったため初めて一人で行動することになった。

ところが入院中は知らない人でも隣には他の患者さんがいて、ナースは来てくれるし、薬剤師さんや栄養士さんなどの訪問もあって、緊張感の中にあっても賑やかなあっという間に時間は流れ、気づけば退院した。

その時に子供もグループホームデビューをしたこともあって、いざという時、この子が耐えられるよう少しづつ慣らしていた方がいいのでは、と、ようやく思い至り、2か月に一度、通う南国行きを一人旅に変えてみた。

 

子供は順調に慣れていき、お土産の沖縄そばさえ、きちんと届けばOK

 

だが問題は私、

ホテルで一人・・・眠れない。

眠剤、飲むけれど、一人って、一人。

どんだけおしゃべりなおばちゃんやねん、とひとり突っ込み寝ようとするが、

私はムリ。

一人では生ききれん。

寂しい。

人が好き。

おしゃべり大好き。

笑うの大好き。

仕方ない・・・それが自分。

寝落ちするまで電話を離さない、という大迷惑な、遅い自立に挑戦中・・・

 

梅と雪を愛でる情緒もある。

だから大丈夫

頑張れ、二拠点。

寂しさが取れるまで時間がかかるのは仕方ないかなあ。

 

雪が本格的に積もりそうです

あっという間に積もり始めました。

南国生まれは、数時間で何もかもが真っ白な異次元世界へ変わるこの瞬間が

何度体験しても不思議でたまりません。

 

窓を全開にしたり、玄関から表に出てみたり、挙動不審です。

寒いのに、心があったかくなる不思議。

気が付けば、お汁粉を食べていました。

令和6年の年明け、元旦に起きた能登半島地震、2日に起きた日航機と海保機の事故、

相次いで起きた災害、事故、被害に遭われた方のことを思うと、なかなか記事も書けず、新年という気持ちにもなれませんでした。辛い年明けです。

 

心より一日も早い復興をお祈り致します。