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20代半ば、関東から郷里へ引き上げることになった。
荷物をまとめ、引っ越しの準備のさなか、せっかく関東にいるのだからと、観たかった芝居への思いを書いて、また自分の舞踊の写真も同封し、作家になりたい気持ちも書き、田舎娘はある有名な方へファンレターを送った。
本多劇場に一度は足を運びたかったのだと、それなのに現実は厳しく一週間後には南の端っこの島へ帰るのだと、
田舎娘はその時、オペ室勤務で、すでに幼子も居て、自由な時間ができたのが、引っ越し期間としてとった一週間、
子供は通っている乳児院が引っ越し当日の前日まで預かってくれるという。
初めてできたフリータイム。荷造りもほぼできていて黒電話は当日外すとして・・・
フリータイムがよほどの解放感を生んだのでしょうか。休みの初日に、なんと上記の内容の手紙を投かんしていたのでした。
二階建ての宿舎
一階の電話が鳴り、郷里の親だろうと思い、
良かった、外していなくて、と、
「お母さん?」 と電話に出ると、
「00事務所の者です」 という男性のきちんとした声
すみません、と謝る私に、明日、お時間ありますか? 00時に本多劇場に来ていただければ、入り口でお名前と身分証をご提示し、ご本人確認ができれば座席番号の表示されたチケットが渡されますので、その席からぜひ、芝居を見て頂けたら・・・
えっ?
お手紙届きましたので、今、本人が読んで、それで、あっ、待ってください。本人が代わると・・・
「もしもし」
きゃー!!!
「あはは」
きゃあー!!!
「風間杜夫です」
田舎娘は東京の郵便物がこんなにすぐ届くとも思わない、というより・・・ファンレター先のご本人? 死ぬ !!
笑いながらあの素敵なボイスで琉球舞踊の衣装や手紙がおもしろいことや、明日、楽屋に寄って下さいとまで。
翌日、本多劇場に出向き、さすがに楽屋へ行く勇気はないのでお花を受付で渡し、一番前の真ん中の席? 風間杜夫さんが舞台に座り足を降ろし語るのをまじかで観て、芝居の凄さに圧倒され、放心状態で家へ帰ったのを覚えています。
作家になれるよ、と無名の田舎娘を励まして下さった人気俳優の風間杜夫さん。
あれから公務員ナース、子育て、海外・・・
ああ、、、なんて恩知らずの田舎娘。
男性ナース誕生の一助になればと、本を表に出すことをやり始めた。
恩送り・・・
風間杜夫さんから受けた恩、次世代へと、そんなことを思いながら、
なにより風間杜夫さんの落語、聴きに行きたい、行こう! 行くぞ! 私
人生って過ぎるのが早い、早すぎる。
風間杜夫さん、本当に素敵な俳優さんです。
素晴らしい本物の男前な方だと心から尊敬しています。





