- 投稿 2023/11/18
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- 投稿者 : 拝原 しげる
- 投稿 2023/11/17更新 2023/11/18
- 日記・コラム・つぶやき
よく聞かれる質問
海も山もどちらも好きです、と答えると、だから究極どっち? と
選べない。
それにはワケがある、と古い原稿を片づけながら拾い読みしていく中で、ふと気付いてしまった。
海にも山にも獲物を求めて入るからじゃないのかな
レジャーで連れて行かれても視線はずうと食べられるものを探している。
根っからの野人。
子供の頃、川で洗濯していました。
帰りは川のエビをとり、薪になる木々を拾い担いで帰りました。
またあ・・・
アオサをとって、貝を拾って、蛸を捕まえて担いで帰りました、子供の頃。
またあ・・・
本当ですよ。
信じてもらえない。
子供たちだけでそんなことできないでしょう。させないでしょう、普通
本当だって
あなたのホラ吹おばさんの汚名を晴らしてくれるかもしれないYouTube動画見つけたから見て、と最近教えてもらって観たのが、
たぶんアマゾン?
子供がひとりで私のホラ話をはるかに超えて、
魚捕まえたり、木の実を取ったり、裸足で薪担いで歩いていたり、
その映像が、あまりにも自然で、能力高い超野人力
ほらあ、いるじゃないですか。
いるはいるけれど、今、あなたはPCの前に座っているおばちゃんじゃない。
あの子だって
数年後にはAI活用しているかもしれませんよ。
確かに
水道が引かれる前の時代を経験した世代もこの令和の時代に生きていると思うと
凄いことです。
電気もなく、ランプや薪をくべる生活。
癒される~
じゃなくて・・・それからこの時代までを肌で実際を生きてきたリアリティ
***
42歳までに書いた小説が35本あった。
それのほとんどがタイムスリップか? というような妙な生活場面ばかり
由来は、たぶん時代の変化にあるのかもしれない。
***
断捨離、断捨離
時代に必要なものはその時代が用意する。
電子書籍、電気の通っていなかったランプ生活の子供時代。
夢にも想像できなかった今のこのやりよう、・・・凄い時代の流れですね。
- 投稿 2023/11/16更新 2023/11/18
- 思い出
島の友人は芸能人並みのスケジュールを持つ。
手帳やなかにはスマホで、「ちょっと待ってよ~、その日はね」
とすぐに会食日を入れてくれるわけではない。
みな、役割が多くてゆったり過ごしているようで忙しい。
そんな感覚が戻ってきたのも滞在して数か月が過ぎた頃。
太陽の日差しを浴びてセロトニンいっぱいなのも羨ましい。
写真は海が見えるカフェ・レストランで珈琲タイムした時のもの。
***
田舎育ちの私は長じると、反動なのか、仕事で上京した時や外国を訪れた時など
思い出すと恥ずかしいが、誰やねん! って突っ込みたくなるようなファッションで大股で街中を闊歩することが大好きだった。
ああ、自由
自由って気持ちいい
女優力、主人公力を全部出し切って
疲れたら、街中の公園のベンチで珈琲タイムをした。
ロサンゼルスの公園で野外コンサートが視野にかすかに入るベンチで珈琲をひとり飲んでいると、
「日本人かい?」
と初老の紳士が横に座わり、話しかけてきた。
そうです、というと、
片言の英語と片言の日本語の奇妙なコミュニケーションが始まり、ジェスチャーが体操のように大きくなって、しばらくすると不思議なことに会話が成立していた。
アメリカに憧れているのかい?
頷くと、私は日本にあこがれを持っているのだと首をすくめて笑う。
「キクトカタナ?」
知っていますか? と問うてくる。
知っています。
「恥の文化」 と言うと、あなたはキュートだと褒められた。
罪の文化? と問うと、早口の英語でペラペラと喋りがエスカレート。もちろんなんにもわからない。
そうこうしている間にコンサートも終わったようで、帰らなきゃ、と思っていると
その方も寂しそうな顔をされた。
それで紙に
「一期一会」
と書いてお渡しし、意味を伝えられるだけ伝えて、お元気でと頭を下げた。
また会えるよ、天を指さすその方の優しい笑顔に思わず涙がこぼれた。
だから私は日本人が好きなんだ、とハグをしていいか、とその方は杖を置いてハグして下さりお別れした。
一期一会は、そうかあ
今生のことか。
天国で再会すると思うと、逆に一期一会に力が入るよね・・・
それから私の一期一会の概念は変わった。
- 投稿 2023/11/15更新 2023/11/18
- 出版
御獄(ウタキ)のことをヤマともいい、ヤマを抱き守る女を神司(カンツカサ)ともいう。口伝(くちうつし)で新米神女を誕生させる儀式を、ある地域では獄抱(ヤマダキ)とよんでいる。
物語は、明治28年、主人公絹江と夫の耕三が絹江の故郷へ帰省するところからはじまる。
ひと月に一度、沖合に停泊する汽船が唯一の交通手段、点在する離島のひとつ、小島が絹江の故郷であった。ところが台風でそのひと月の交通手段、戻るはずの汽船が来ず、島でもうひと月を過ごすことになった若い夫婦へ次々と試練が襲いかかる。
干ばつがひどく農作物は育たず、食べるものがない。雨がほしい。雨を乞う人々。それを神へととりなす祈りをする島の最高神女が亡くなってしまう。御獄が空くことを神は忌み嫌うという。すぐにも血統祭司の引継ぎへの準備が始まるなか、絹江の名前も候補者の中にあった。
絹江は神に選ばれた女だという。
同胞の過酷な実情を知った絹江に、妻の身重を知った医者である耕三に、逃れるのか、捉えられるのか、それとも歩み出でるのか。
それぞれの神が、二人に、島の人々に、生きること、生き抜くことを問いかけていく歴史小説。